逆境のトランプ米大統領、就任後初の外遊 サウジ国王と会談…中東・欧州歴訪スタート

2017.5.20 21:40

 【テヘラン=佐藤貴生、ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領は20日、就任後初の訪問国となるサウジアラビアの首都リヤドに到着した。8日間にわたって中東と欧州の計5カ国を歴訪、約20カ国の首脳と個別に会談する。昨年の米大統領選にロシアが介入した疑惑の捜査で司法省が特別検察官を任命するなど、国内でトランプ政権に対する追及が厳しくなる中、外交分野での成果をテコに威信を回復したい考えだ。

 トランプ氏はサウジで、サルマン国王らと会談。21日にはイスラム諸国を集めたリヤドでの国際会合で演説し、テロとの戦いでの結束を呼びかける。

 22日と23日はイスラエルを訪問。ネタニヤフ首相やパレスチナ自治政府のアッバス議長とそれぞれ会談し、中東和平の実現を促す。24日にはバチカンでローマ法王フランシスコに面会する。

 ホワイトハウス高官は、イスラム教、ユダヤ教、キリスト教に密接な関わりのある土地を回ることで宗教間の融和を訴えるとしている。

 25日にはブリュッセルで北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席し、加盟国に分担金の負担増を要求する。治安が急速に悪化しているアフガニスタンへの国際部隊の増派の可能性についても協議する。

 26日と27日にはシチリア島での先進7カ国(G7)首脳会議に出席する。歴訪にはメラニア夫人も同行する。

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