BRICS貿易相会合 「保護主義に反対」とトランプ政権を牽制

2017.8.2 18:03

 【上海=河崎真澄】ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの新興5カ国(BRICS)が上海市内で開いた経済貿易担当相会合が2日、保護主義的な通商政策への反対など8項目で合意し、閉幕した。

 2日間の日程で行われた同会合の後、記者会見した中国の鍾山商務相は、「BRICSとして多国間の貿易体制を支持し、保護主義的な動きに反対する」と強調。大統領権限による対中関税引き上げもチラつかせるトランプ米政権を牽制(けんせい)した。国境をまたぐ電子商取引(EC)や知的財産権の取引拡大でも合意した。

 BRICSは9月3~5日に福建省アモイ市で首脳会合を開き、ここでも保護主義に反対する見通し。

 アモイは習近平国家主席が1985年から副市長を務めた都市。東南アジア華僑の故郷のひとつとして知られる。習氏が主導する現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」で、アモイを海路と陸路の連結拠点にする計画も進んでいる。

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