JERA参画、台湾の洋上風力発電完工

2019.11.22 05:00

 台湾北西部、苗栗県で、洋上風力発電事業「フォルモサ1」の完工式が開かれた。蔡英文総統は「(洋上風力発電の分野で)台湾はアジアの先駆者となった」と強調し、地球温暖化対策にもなる再生可能エネルギー事業を国際市場に売り込んでいく方針を表明した。

 東京電力と中部電力の火力発電事業を統合したJERA(ジェラ、東京)が参画。小野田聡社長は「台湾は大陸棚が広く、洋上風力発電に適している。日本の海や風の状態を調べつつ、台湾での経験を蓄積していく」と述べ、将来的に日本での開発を目指していく意向を示した。

 フォルモサ1の発電容量は12万8000キロワットが見込まれる。約2~6キロ沖の海上では羽根を含め高さ約185メートルの風車22基がゆっくりと旋回。試運転を行った後、年内に商業運転に移行する。

 蔡氏は2025年までに再生可能エネの発電比率を20%に引き上げるとの政府目標を再確認した上で、35年までの新目標設定や、エネルギーを効率的に供給する次世代送電網「スマートグリッド」技術の活用促進などを進めていくとした。(台湾北西部・苗栗 共同)

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