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「爆買い」もう終わり? 中国人客に変調 高級品が売れない…百貨店ため息

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「爆買い」もう終わり? 中国人客に変調 高級品が売れない…百貨店ため息

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 政府観光局は20日、今年上期(1~6月)の訪日外国人客数が前年同期比28.2%増え、半期ベースで過去最多の1171万4000人に上ったとの推計を発表した。一方、同期間の訪日客1人当たりの消費額は16万822円と同7.9%減少。中国人客の変調が影響した。

 観光庁によると、上期の1人当たり消費額がマイナスに転じたのは、2013年以来3年ぶり。訪日客数の4割を占める中国人客の買い物額が落ち込み、全体を引き下げた。

 上期の国・地域別の訪日客数は、中国の307万6600人が最も多く、韓国238万3000人、台湾215万5800人と続いた。

 1人当たり消費額を四半期ごとにみると、中国人客は1~3月時点で2位に後退しており、4~6月はベトナム、オーストラリアを下回る3位だった。

 観光庁が20日に発表した訪日外国人1人当たりの旅行支出が2四半期連続で前年同期を割り込んだのは、中国人観光客らによる「爆買い」に支えられてきたインバウンド消費の局面変化を鮮明にした。円高の進行に加え、中国当局の課税強化など逆風が重なったほか、訪日リピーター客の増加で消費行動が買い物からシフトする動きも顕在化。政府は新たな消費の受け皿づくりが求められる。

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