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【東芝株主総会】詳報(1)「皆様にお詫び」…頭下げる経営陣 分社化で理解訴え

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【東芝株主総会】詳報(1)「皆様にお詫び」…頭下げる経営陣 分社化で理解訴え

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 経営再建中の東芝が、半導体事業の分社化の承認を求める臨時株主総会が30日午前、千葉市の幕張メッセで始まった。東芝は、米原子力事業で巨額損失を計上し利益の大半をたたき出す“虎の子”の半導体事業の分社化に追い込まれた。ガバナンス(企業統治)不全で、名門企業「東芝」を経営危機に陥れた経営陣に、株主から批判が噴出した。

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 午前10時、会場の幕張メッセでは、東芝の綱川智社長が株主総会の開会を宣言。冒頭、「株主の皆さまに度重なるご迷惑をかけていることをおわび申し上げる」と株主に陳謝した。

 会場周辺には総会前から大勢の株主や報道陣が詰めかけた。千葉市の元電機メーカー勤務の野村守さん(69)は「経営者は無責任でサラリーマン化してしまってる。社員も経営陣の言うことをうのみにして、イエスマンばかり。一番悪いのは経営陣だけど、企業の体質が悪いんじゃないかと思う」と厳しく話した。

 一方、20代の男性株主は「経営陣がマイナス思考になってしまっている。東芝には期待しているのだが、今後の動きを注視して株主として継続するか見極めたい」と述べた。

 東芝の巨額損失の元凶になった米原子力子会社ウェスチングハウス・エレクトリック(WH)は29日に連邦破産法11条の適用を申請。これにより東芝は海外原発事業の追加損失の発生リスクを遮断できる一方、債務保証の履行などで平成29年3月期に国内製造業で過去最大となる1兆100億円程度の連結最終赤字に陥る見通しだ。

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