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【松本真由美の環境・エネルギーDiary】

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【松本真由美の環境・エネルギーDiary】

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 ■地球にやさしい完全循環型リサイクル

<< 下に続く >>

 川崎市内で開催された「川崎国際環境技術展2017」で講演する機会があり、同市の環境問題への取り組みに触れました。公害問題の克服に向けて取り組んできた同市は、環境技術などの知見を蓄積し、産業と都市の再生を果たしました。容器包装リサイクル法が1997年に施行された後は、「川崎市エコタウン事業」の一環として、東京湾岸部で資源リサイクル施設を整備しています。その中の1つに完全循環型のペットボトルリサイクル施設があるとうかがい、見学させていただきました。

 ◆ボトルtoボトルの新技術

 日本では77年、しょうゆ用に初めてペットボトルが使われました。その後、82年の食品衛生法改正により清涼飲料への使用が認められて以降、ペットボトルの需要は急速に拡大しました。ペットボトルリサイクル推進協議会によると、2015年度の指定ペットボトル(飲料、特定調味料)の販売量は56万3000トン。そして同年度の指定ペットボトルの回収量(キャップ、ラベル、異物を含む)は、市町村分別適合物量が28万1000トン、事業系ボトル回収量が22万トンの計50万1000トンとなっています。

 ペットボトルは、ポリエステルの一種、ポリエチレンテレフタレート(ペット)樹脂からできていて、そのリサイクル技術の主流は「マテリアル(材料)リサイクル」。マテリアル(物)からマテリアル(物)へと再利用されています。卵パックなどの食品用トレー、インテリアや衣料用の繊維製品、成形品の回収ボックスや文房具など、さまざまな用途に再利用されています。しかし、再生品は使用後に焼却処理され、新たなペット樹脂をつくるため石油資源が消費されています。

このニュースのフォト

  • ペットリファインテクノロジーの工場=川崎市
  • 使用済みペットボトルのベール

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