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生保各社、外貨建てに活路 マイナス金利で運用難 投入相次ぐ

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生保各社、外貨建てに活路 マイナス金利で運用難 投入相次ぐ

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 生命保険各社が外貨建て保険商品を相次いで投入している。日銀のマイナス金利政策導入以降、国内金利の低下に拍車がかかり、運用難から貯蓄性商品の販売停止が続いていた。高齢者層を中心に高まる資産形成ニーズに応えようと、各社は少しでも高い利回りを追求できる外貨建て保険に活路を見いだした。

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 明治安田生命保険は22日、外貨建て保険に参入すると発表した。8月2日から、営業職員販路で米ドル建ての一時払い養老保険、銀行窓口で米ドルまたは豪ドル建ての一時払い終身保険を販売する。このうち営業職員が扱う商品は投資初心者向けに設計した。初年度は計約3000億円の販売を目指す。

 太陽生命保険は7月、銀行窓口で外貨建て一時払い個人年金を発売する。日本生命保険は10月、営業職員販路で傘下の三井生命保険の外貨建て保険の取り扱いを始める。最初の半年間で4万件の販売を目指す。

 このほか、第一フロンティア生命保険は今夏にも外貨建ての新商品を発売し、品ぞろえを7商品に拡充。住友生命保険は4月に三井住友銀行で先行発売した外貨建て商品を7月ごろから地方銀行などでも売り始める。

 貯蓄性商品をめぐっては、マイナス金利の影響で契約者に約束する利回り「予定利率」を確保するのが難しくなり、昨夏には売っている商品がほぼ消滅した。そこで各社が目を付けたのが外貨建て保険だった。

 日本生命の推計では、2016年度に銀行窓口で販売された外貨建て保険の収入保険料は、業界全体で約3兆円。日銀の大規模金融緩和が始まる前の12年度から約3倍に伸長した。

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