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【Sakeから観光立国】祇園で期間限定NY式の日本酒バー

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【Sakeから観光立国】祇園で期間限定NY式の日本酒バー

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 「四条花見小路下がって二筋目右のところから、ちょっと歩いて頂けたら!」-。小雨降る京都に9月末まで期間限定でオープンしている日本酒バー「酒カリエンテ京都」を訪れた。

 真っ白な割烹(かっぽう)着で、傘を手に店の外まで出迎えてくれたのはこの店をプロデュースした新川・ヘルトン・智慈子さん。秋田県出身で米ニューヨーク在住だ。「日本の伝統文化である日本酒をニューヨークから発信」をコンセプトに日本酒に特化したPRカンパニー「サケディスカバリーズ」を起業。広く米国に日本酒を啓蒙(けいもう)・普及させる活動を続け、蔵元訪問ツアー「サケジャーニー」も主催している。こうした功績により2012年には若手蔵元の全国組織、日本酒造青年協議会から「酒サムライ」の称号を受けている。

 酒カリエンテ京都は「英語フレンドリーな、しっかり食事もできる日本酒バー」。京都に生まれ米国で経験を積んだシェフ、吉田香織さんによる地元食材をふんだんに使った丁寧な仕事ぶりが広いカウンターから垣間見える。フロア担当の岸本リエさんもニューヨークの大学を卒業後、マンハッタンのイーストビレッジにある老舗日本酒バーに勤め、接客は米国仕込みだ。ニューヨークテイストがちりばめられたアラカルトとおまかせコースが2種類、そして酒処、京都の日本酒を中心に各地の銘醸が並んだリストを眺めるのも楽しい。店には海外からの観光客や地元の社用族、智慈子さんの知己の蔵元が次々と訪れる。憧れの町、京都にあるニューヨークテイストの日本酒バーは、想像以上に違和感がなく居心地の良い空間だった。それは智慈子さんの、異文化が混在する国際都市ニューヨークで培った現場力のたまものなのか、京都の町の包容力なのか、きっと両方がうまく寄り添ってのことなのだと思う。ぜひ、多くの方に訪れてほしい。智慈子さんは明日19日まで店に出る。

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