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【ピックアップ】依存対策の専門団体「RCPG」設立

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【ピックアップ】依存対策の専門団体「RCPG」設立

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 9月4日、一般社団法人RCPGが東京都中央区のマンダリン オリエンタル東京で設立記者発表会を開催した。RCPGは「Resourceful Center of Problem Gambling」の略称。ギャンブル等依存問題に適正対策するための団体として設立された。なお、約11年にわたり、ぱちんこ依存問題相談機関リカバリーサポート・ネットワークの代表理事として依存問題に関わってきた西村直之氏がRCPGの代表理事を務める。

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 当日は記者会見に先立ち、依存問題、IR関連、遊技産業団体、内閣府・農水省・経産省・国交省、公営競技団体、自治体などギャンブル等依存の関係者ら約80人の出席のもと、設立説明会を開催。記者会見では、西村代表が同団体の設立趣旨を説明したほか、ギャンブル等依存症に関する正確な情報と正しい知識が不足していると指摘。団体として今秋からも具体的に活動をスタートさせると述べた。

 西村代表は「これまで日本にはなかったカジノがIRの中に設置されることに国民の不安は募っている。その不安の一つがギャンブル依存やのめり込みの対策を求める世論として形成されている」と現状を俯瞰(ふかん)。カジノを含むIRの推進が、社会の中に軋轢(あつれき)・不安・対立・混乱などを引き起こす可能性があるとし、「これらを最小限に抑え、この変化が新たな創造につながるようにするためには、国・事業者・社会・国民をつなぐとともに正確な情報と正しい知識を提供し、これに基づく冷静な議論を促進する存在が必要とされている」と強調。

 また、日本には公営競技並びにぱちんこ遊技など独自の娯楽がある実情に触れ、「それぞれの娯楽が、これまで培ってきた社会とのバランスを踏まえ、日本にしかできない、日本だからできる対策がある」と説明。この問題に取り組む専門家、実務のプロフェッショナルを集めた日本唯一の団体がRCPGだと位置づけた。

 RCPGの活動指針は「ギャンブル等依存問題に関する広報及び啓発」「ギャンブル等依存問題に対する多面的な対策の提言および実施」「ギャンブル等依存問題の解決を支援するための人材育成と提供」「行政、学術研究機関、国内における関連他団体との連携及び情報交換」など。西村代表のほか、理事には新垣元氏(医療法人卯の会理事長)、稲村厚氏(認定NPO法人ワンデーポート理事長)、河本泰信氏(医療法人社団正心会よしの病院副院長)、篠原菊紀氏(諏訪東京理科大学教授)、麻生利勝氏(麻生・栗原法律事務所代表弁護士)が名前を連ねる。

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