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フェイスブックに初の指導 個人情報保護委、漏洩で再発防止策要求

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フェイスブックに初の指導 個人情報保護委、漏洩で再発防止策要求

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 政府の個人情報保護委員会は22日、個人情報の流出が相次いだ米交流サイト大手フェイスブック(FB)に対し、個人情報への不正アクセスの再発防止策策定や、利用者情報の取り扱いに関する説明の徹底などを求める行政指導を行った。FBに対する行政指導は初めて。会見した委員会事務局の松本秀一参事官は「日本でも(FBの)不正アクセスは、多くの人が不安に思っており、社会的影響が大きい」と指導の理由を説明した。

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 委員会がFBの個人情報の扱いについて行政指導したのは3点。

 1点目は9月末に公表された2900万人の個人情報が不正アクセスを受けて流出した事案に対し、流出被害を受けた利用者への通知や原因究明、再発防止策の策定と委員会への報告を求めた。

 2点目は、英国の研究者がFB内に設置したアプリを使って最大8700万人分の個人データを収集し、英データ分析会社と共有していた問題への対応。FB上で第三者がアプリを設置した場合、FBがアプリの監視を徹底するように指導した。

 3点目は、FBが外部のサイトに提供している「ソーシャルプラグイン」と呼ばれる仕組みについて。FBは「いいね!」ボタンを設置したサイトをFBの利用者が閲覧すると、利用者情報がFBに自動で送られる仕組みを提供している。しかし、この仕組みへの利用者説明が不十分なため、説明の徹底や同意の取得、削除要求に応じることなどを指導した。

                   

【用語解説】個人情報保護委員会

 内閣府の外局に2016年1月、新設された行政機関。公正取引委員会などと同じく独立した三条委員会で、企業への立ち入り検査や勧告・命令の権限を持つ。以前の「特定個人情報保護委員会」を改組し、その後に民間事業者の個人情報全般の保護ができるように権限を拡大させた。委員長を含む有識者9人で委員会を構成し、専門委員もいる。各省庁から集められた職員らによる事務局が実動部隊となる。

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  • フェイスブックへの行政指導内容

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