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人材派遣のPEO、契約満了者の再就職支援 正社員化を推進、5年後に4倍

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人材派遣のPEO、契約満了者の再就職支援 正社員化を推進、5年後に4倍

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 自動車メーカーなど製造業への人材派遣を手掛けるPEOは、正社員を5年後に4倍に増やす計画だ。2015年9月末に施行された改正労働者派遣法によって、派遣労働者が同一派遣先で働ける上限が原則3年となり、今年9月末以降、使用者が契約を満了した労働者を辞めさせる“雇い止め”が大量に発生する可能性がある。このため対象となる派遣労働者を正社員にして、新たに自動車工場に派遣し直すことで、労働者の雇用確保と業務拡大の一石二鳥を狙う。

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 業務に習熟した人材を有効活用することで、製造業の人手不足解消にもつなげる。

 具体的には自動車メーカーの契約期間満了者を、PEOが正社員として雇用し、再就職を支援する。同社社員は製造業での経験を積み、技能の習熟度が高いとみられていることから、各メーカーは積極的に受け入れている。

 被雇用者としては正社員で身分が安定するメリットがある。同社が独自に年収を調査したところによると、一般的な製造派遣が260万~280万円であるのに対し、PEOでは400万~490万円と大幅な収入増となるという。購買意欲も高まり、経済活性化にも寄与するとみられる。

 同社独自の研修によるキャリアアップ教育の機会も設けている。製造系出身のキャリアコンサルタントを配置し、明確なキャリアパスを明示する。希望や能力に応じて製造業以外の業種に就労したり、教育や採用の担当者へと活躍の場を広げられるほか、役員からの推薦で経営層として昇格することも可能となっている。

 西村洋平社長は「自動車メーカーを中心とした日本の製造業の競争力を高めるため、将来は外国人を含めて当社正社員の雇用を増やしていく」と話している。

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