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「乗換案内」のジョルダン、MaaS対応強化 徒歩ナビ機能追加 多言語化も

 乗り換え案内のアプリケーションを提供するジョルダンは、鉄道やバスなどの公共交通とカーシェア、シェアサイクルを組み合わせた「MaaS(モビリティー・アズ・ア・サービス)」対応の事業を強化する。2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて、来年春からエリアごとに順次展開し、夏までをめどに音声案内を含めた多言語化も実施する。

 MaaS利用の流れが加速するとみられることから、駅などの現在地から目的地までの経路を地図上で示し、文章と音声で案内する「徒歩ナビ機能」を有料機能として新たに追加した。

 地図上に経路が示される上、駅で下車してからの具体的な道順を文章と音声で案内する。例えば「神谷町駅『出口1』から左側に歩きます」「220メートルくらい道なりに進みます」「飯倉の交差点付近を道なりに進んで左です」といった具合だ。

 途中、コンビニエンスストアなど目印となる建物も示すので迷いにくいという。

 同社ではスムーズな乗り換えが可能になることがMaaS普及の鍵を握るとみている。このため来年1月14日まで、既に運用されている「乗車位置表示」「前後列車行き方」の各有料機能とともに2週間無料で使えるキャンペーンを実施する。

 多言語化は英語をはじめ中国、韓国、インドネシア、アラビアなど13カ国語の予定。

 今後、経路検索に加え、乗車券、ホテル、飲食、アミューズメント施設なども含めた予約・手配、決済までをワンストップで提供するサービスを構築する方針だ。

 移動中に現在の情報を表示するほか、次の移動手段も詳細に示し、交通機関の遅延や目的地でのおすすめ情報なども提示する。

 佐藤俊和社長は、「MaaSプラットフォームとして、あらゆる交通手段に対応していく」としている。

 同社のスマートフォンアプリ「乗換案内」は、08年のサービス提供開始以来、累計3000万ダウンロードを超え、PC版なども含めた月間検索回数は2億回を超えている。

【会社概要】ジョルダン

 ▽本社=東京都新宿区新宿2-5-10 成信ビル

 ▽設立=1979年12月

 ▽資本金=2億7737万円

 ▽従業員=187人(2018年3月末時点)

 ▽売上高=42億8800万円(17年9月期)

 ▽事業内容=ソフトウエア開発、システム設計など

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