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【ネクタイをしめたレジェンド(2)】キャリア生かしてビジネス創出 朝原宣治さん、元陸上選手

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【ネクタイをしめたレジェンド(2)】キャリア生かしてビジネス創出 朝原宣治さん、元陸上選手

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 2008年北京五輪男子400メートルリレーでアンカーを務め、見事に表彰台に立った朝原宣治さん(46)。同年の現役引退後は所属の大阪ガスを離れて独立する道もあったが、会社に残ることを決めた。(聞き手・林佳代子)

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 --所属先の大阪ガスに残ったのはなぜですか

 朝原 セカンドキャリアについては正直迷いました。当時は所属先に社員として残るか、退社して教員や指導者になるかを選ぶのが主流でしたが、僕の場合はマネジメント会社と契約して独立する道もあった。メダルを取ったことでCM出演の依頼も来ましたしね。ただ、そういう世界はおもろいことを言わなあかんわけですよ。それはしんどいし、陸上クラブの運営やトップ選手の指導に携わってみたいという思いがあった。大ガスはスポーツ施設も所有しているし、僕のやりたいことと事業戦略がうまく合致したので残ることに決めました。

 --当時は近畿圏部の中に、朝原さんがマネジャーを務める地域活力創造チームはなかったと聞きました

 朝原 現役時代は人事部に所属していたんですけど、もっと社外に出る仕事をした方が会社をアピールできるし、僕自身のキャリアも生きると思いまして。周囲の社員に相談し、幹部の人たちとも何度か交渉をしました。それで引退翌年の平成21年に外向けの活動をしている近畿圏部に異動させてもらい、スポーツを通じた社会貢献活動を営業に結びつける現在のチームを作ることになりました。

 --その後、ご自身が主宰する陸上クラブを立ち上げられたんですよね

 朝原 そうです。チームが運営する陸上クラブは現在、会員数が500人に増えて、取り組みに注目した企業や自治体から声がかかるようになりました。社外にクラブの運動プログラムを提供することはもちろん、ほかの陸上教室にコーチを派遣するビジネスも始めました。大阪・森ノ宮の商業施設の屋上にあるトラックでも週1回、陸上教室を開いているんですが、もともとはトラックの整備を監修してほしいという僕への依頼がきっかけです。それが縁で施設に絡むガス設備などの販売契約も取れて、主力のガス事業の売り上げに貢献できました。

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