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令和はスポーツの時代、活性化の好機に

 新しい時代、令和が始まった。戦争と敗戦、復興から発展へ…「激動」と称された昭和。平和な世を築きつつ、しかし度重なる自然災害に見舞われた平成。さて、令和はどのような時代を迎えるのだろうか。(産経新聞客員論説委員・佐野慎輔)

 スポーツはこの新しい御世に大きく関わってくるはずだ。

 今秋のラグビーワールドカップ(W杯)に始まり、来年は東京オリンピック・パラリンピックの開幕を待つ。そして先の2つの国際競技大会とは趣が異なるものの、2年後の2021年は関西広域でワールドマスターズゲームズ(WMG)が開かれる。WMGとは簡単に言えば、30歳以上のスポーツ愛好者なら誰でも参加できる国際競技大会である。1985年に第1回大会がカナダのトロントで開かれ、4年に1度、世界各都市で開催されている。2021年の関西開催は第10回、アジアで初めて開かれる記念大会だ。

「奇跡の3年間」到来

 この3年間を「ゴールデン・スポーツイヤーズ」と“命名”した早稲田大の間野義之教授はこう語る。

 「この3年間は奇跡といってもいい年です。『見るスポーツ』の頂点であるオリンピック・パラリンピックにラグビーのワールドカップ。そして『するスポーツ』生涯スポーツの頂点であるワールドマスターズゲームズが同じ国で続けて開催されるのは初めてです。世界中のスポーツ愛好者の目が日本に注がれるわけです」

 間野教授はこの3年間で日本のスポーツのありようが「大きく変わるだろう」と予言する。

 ラグビーW杯やオリンピック・パラリンピックを通して世界のトップレベルのスポーツに触れることができる。それは子供たちのスポーツへの憧れを育み、スポーツに対する意識を変えて普及につながっていく。さらに整備されたスポーツ・インフラは日本スポーツに活力を生む。

 WMGではスポーツを楽しんでいる人たちが国内を問わず、海外からも数多く参加する。手軽にスポーツする姿を見て、「やってみたい」という実践に結びつく。つまり、この3年間の国際イベントは日本のスポーツを活性化し、文化として日常に定着させる大事な機会となる。

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