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NTTドコモ、5年ぶり減収減益 新プラン導入で

 NTTドコモが26日発表した今年4~6月期の連結決算(国際会計基準)は、売上高が前年同期比1・5%減の1兆1592億円、営業利益が10・1%減の2787億円と平成26年4~6月期以来の5年ぶりの減収減益となった。通信料金を最大4割値下げした新料金プランを6月に導入したことに伴い、顧客還元費用などがかさんだことで、通信事業が低迷した。最終利益は前年同期比11・9%減の1923億円だった。

 新プランの導入で新規契約の受付が終了する特定の端末を買えば通信料を毎月1500円割り引く「ドコモウィズ」への駆け込み需要などもあり、通信料の割引施策で186億円の利益悪化要因となった。大幅に割引した数年前の型落ちモデルが売れ筋となり、販売単価が低下したことも収入の減少につながった。

 新料金プランへの移行は23日時点で約375万件。今年度内に1700万件に達し、値下げによる還元額は約2千億円に上るという。吉沢和弘社長は「端末代金の補助が終了した人から順番に変更しており、予想を若干下回っている」と述べた。

 今秋には契約を中途解約する際の違約金が千円に引き下げられるほか、スマートフォン端末の割引が2万円までに規制される。令和2年3月期の業績予想は据え置いたものの、吉沢氏は「業績に対する精緻な計算はまだできていない。(10月から携帯電話事業に参入する)楽天の動向などを踏まえて対応策を明確にする」と述べるにとどめた。

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