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パイオニア、“請負人”社長に 矢原史朗氏が会見、再建加速なるか
1月1日付で就任したパイオニアの矢原史朗社長は23日、就任後初の記者会見を都内で開いた。「財務的な再建はほぼ終わりに近く、キャッシュを生み出す力は明らかに戻ってきている。今後は成長に向け投資を増やしたい」と、再建に向けた抱負を述べた。
矢原氏は、伊藤忠商事と日本GE(現GEジャパン)を経て米投資ファンドのベインキャピタルに移り、投資先のトップとして経営改善に取り組んだ。その後は産業ガス大手、日本エア・リキードの社長を務めた。
矢原氏は「森谷浩一前社長らと面接し、(成功すれば)名門再建の象徴的なケースになると認識した」と入社の動機を説明。「稼ぐ力」を回復させるため、カーナビゲーションシステムなどの車載機器と、地図とデータを組み合わせたサービスを融合し、「『モノ』と『コト』を組み合わせて新しい価値を生み出していく」と強調した。
パイオニアの歴史
・1938年1月
福音商会電機製作所として東京で創業
・1961年6月
社名をパイオニアに変更
・1961年10月
東証2部に上場
・1968年2月
東証1部に上場
・1980年6月
レーザーディスクプレーヤーを発売
・1990年6月
世界初のGPS搭載カーナビを発売
・1997年12月
世界初の民生用プラズマテレビを発売
・2010年3月
プラズマテレビ事業から撤退
・2015年3月
DJ機器事業を投資ファンド、AV事業をオンキヨーに売却
・2019年3月
東証1部上場を廃止
・2019年3月
ベアリング・プライベート・エクイティ・アジアが同社を完全子会社化