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緊急事態宣言から一夜、首都圏近接の熱海閑散 休業店続出

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の発令から一夜明けた8日、首都圏に近い静岡県熱海市の繁華街は休業する飲食店が続出し、閑散としていた。3月は一時、首都圏から訪れる若者らでにぎわい、長蛇の列ができる飲食店もあったが、潮が引いたように景色は一変。飲食店などからは悲鳴が上がる。

 JR熱海駅近くの平和通り商店街。3月の3連休を中心に若者らが押し寄せたが、「温泉まんじゅう」の女性店員はこの日、人影がまばらな通りを眺めながら「見ての通り、お客さんは激減。誰もいません」とぼやく。商店街の土産物店などには一定期間、臨時休業を知らせる紙が貼りだされ、シャッターが目立つ。

 開業している飲食店の関係者は「今月に入って客足は明らかに落ちた」と悲鳴を上げる。その上で「多くの従業員を抱えており、なんの補償もないのに休業するのは難しい。死活問題だから」と話す。

 観光客がめっきり減る中、熱海で観光を楽しみ、新幹線で東京都に戻るため、JR熱海駅に向かう20代の男女は「マスク未着用」。宣言を受けた対応について「東京に戻ったらマスクを着けます」と口をそろえた。

 熱海商工会議所によると、宿泊者減少で当面の間、休館する施設も出始めている。タレント、志村けんさんが3月29日に新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなったニュースが翌日に広まり、「これがキャンセル殺到の引き金になった。深刻さが身近になったようだ」(太田最己事務局長)。

 気がかりなのが今週末の客足。観光客の8割が宣言の対象地域となった首都圏から訪れるといい、太田事務局長は「深刻な状況はまだ続きそうだ」と顔を曇らせる。(岡田浩明)

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