花王が上質素材を厳選した高級紙おむつ カシミヤの肌触り実現
花王メリーズブランドマネジャー・小出敏治さんに聞く
－－乳幼児用の高級紙おむつ「メリーズ ファーストプレミアム」を１０月２４日に発売した
「当社従来品比で２倍柔らかい、カシミヤのような肌触りを実現した。肌へのやさしさにこだわり続けてきたメリーズの技術の結晶であり、メリーズ史上最高品質のおむつだ。肌を包む外側の表面シートは『ふんわり』と『なめらか』の２層構造になっているほか、天然植物成分のアルガンオイルも配合している。上質素材の厳選に徹底してこだわった」
－－開発で苦労した点は
「不織布の表面シートは、上層部にこれまでにない極細の繊維を使用している。繊維量が均一なシートに作り上げる新技術が必要で、大変苦労した。おむつ全体の柔らかさは手に持った瞬間から感じられ、赤ちゃんの繊細で健やかな肌を守り続けられると自負している」
－－少子化や新型コロナウイルスによるインバウンド（訪日外国人）需要の消滅などで市場環境が厳しくなる中、あえて価格が従来品比で３割程度高い商品を投入した
「確かに赤ちゃんの人口は減っているが、大切な赤ちゃんの体質に合ったより良いものを選んであげたい、子育てをより充実させたいという消費者の志向はむしろ高まっている。ベビー用品市場も拡大傾向にある。そうした志向は今後もさらに強まるとみている」
－－今後の抱負は
「生まれたばかりのか弱い赤ちゃんを守り、はじめてのことだらけで不安でいっぱいのママやパパも安心して育児ができるよう、最も身近なおむつで寄り添っていくことが花王の使命だ。赤ちゃんが笑顔になり、周りにまで『ごきげん』がシェアされていくよう、心を込めて商品を届けていきたい」
【プロフィル】小出敏治 こいで・としはる 早大一文卒。１９９３年花王入社。生理用品「ロリエ」、特保飲料「ヘルシア」などの担当を経て、２０２０年１月から現職。東京都出身。