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宇宙から届く謎の「重力波」解明なるか 観測施設のKAGRA完成

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宇宙から届く謎の「重力波」解明なるか 観測施設のKAGRA完成

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 ただ欧米も類似の施設で観測を目指しており、競争は激しい。同研究所の三代木伸二准教授は「人類初の観測をぜひ実現したい」と意気込む。

 重力波の観測は光やX線などでは捉えられなかった天文現象や、宇宙誕生時の謎の解明に役立つ。かぐらを統括する同研究所長の梶田氏は「神岡の地から新たな研究分野が生まれるような成果が出てほしい」と期待を込める。

 ■重力波

 非常に重い中性子星同士の合体やブラックホールの誕生、超新星爆発などの際に空間のゆがみが生じ、減衰することなく周囲に伝わっていく現象。中性子星の観測から、その存在を間接的に証明した米国の研究●(=者の日の右上に「、」)が1993年にノーベル物理学賞を受賞した。約138億年前に宇宙がビッグバンで誕生したときにも発生しており、その名残を捉えれば原始宇宙の解明につながる。

このニュースのフォト

  • 公開された巨大重力波望遠鏡「かぐら」の一部=6日午前、岐阜県飛騨市
  • 東大が建設している重力波の直接観測を目指した大型低温重力波望遠鏡「KAGRA(かぐら)」の中央実験室=岐阜・飛騨市(松本健吾撮影)
  • 東大が建設している重力波の直接観測を目指した大型低温重力波望遠鏡「KAGRA(かぐら)」の中央実験室=岐阜・飛騨市(松本健吾撮影)
  • 東大が建設している重力波の直接観測を目指した大型低温重力波望遠鏡「KAGRA(かぐら)」のトンネル内=岐阜・飛騨市(松本健吾撮影)
  • 重力波望遠鏡「かぐら」の想像図(東大宇宙線研究所提供)

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