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ビンボーでも幸せな人は、なぜ幸せなのか 幸福への近道は…

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ビンボーでも幸せな人は、なぜ幸せなのか 幸福への近道は…

配信元:PRESIDENT Online 更新

 日本で最も幸福な都道府県は、ダントツで沖縄県だという。沖縄の平均年収は全国最低で、失業率は全国最悪だ。どうすればお金がなくても幸せになれるのか。幸せをつかむ近道を、「幸福学」が解き明かす--。

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 「幸せですか」だけで幸福度は測れない

 私は、幸せになるための仕組みを学術的根拠に基づいて体系化する「幸福学」の研究者です。その目的は誰でも幸福になれるようにすることです。

 厄介なのは「幸福」の定義が曖昧なことです。個人差は大きく、言語が違えば意味も変わります。たとえば英語の「happy」と日本語の「幸せ」は同じではありません。「happy」は「幸せ」よりも「嬉しい、楽しい」という意味が強い。また「幸せ」は持続的な心の状態ですが、「嬉しい」「楽しい」はその場の気分や感情をあらわすものです。そのため心理学では「well-being(幸福、福利、健康)」という言葉で、幸福の研究が行われてきました。また、文化的背景や国民性によっても、幸せの感じ方には差があります。たとえば国別に幸福度調査をすると、日本より西洋諸国のほうが「自分は幸福だ」と感じる人の割合が高い傾向があります。10段階で幸福度を聞くと、西洋のピークは8だけですが、日本では5と8の2カ所に山ができます。

 こうした調査は一定の手法に基づいて行わなければ定量的な比較ができません。心理学の世界で最も広く使われているのは、「ディーナーの人生満足尺度」です。考案したエド・ディーナーは2008年まで34年間、米国イリノイ大学の教授を務めていました。彼は「幸福学の父」と呼ばれています。

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