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外国人労働者、10年で倍増 若者の雇用失う恐れ…日本人の環境整備が先

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外国人労働者、10年で倍増 若者の雇用失う恐れ…日本人の環境整備が先

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 安倍晋三首相が経済財政諮問会議で外国人労働者の受け入れ拡大の検討を指示したのは、深刻な人手不足を補うためには優秀な海外人材にも門戸を開く必要があると判断したからだ。ただ、既に外国人労働者数は120万人を超え、10年で倍増。なし崩し的に単純労働者の受け入れを拡大し「移民」の容認に走る事態になれば肝心の若者の雇用が失われかねず、まずは日本人向けの環境整備が重要だ。

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 「(人手不足は)中小、小規模事業者が中心だ。専門的、技術的な外国人受け入れ制度のあり方を検討する必要がある」。安倍首相は会議でこう述べた。

 内閣府が示した資料によると、日本の生産年齢人口(15~64歳)は他の先進国に比べて低い。2000年=100とした場合、15年の日本は89.8で1割減少。米国は113.5、英国は108.8で、いずれも1割前後増えている。

 一方、日本は人手不足も深刻で、昨年12月の有効求人倍率は1.59倍と43年ぶりの高水準で、中でも介護などの分野は4倍以上だ。茂木敏充経済再生担当相は、受け入れの検討対象として「介護」「農業」「建設」「運輸」といった分野を挙げた。

 もっとも、17年の外国人労働者数は127万8670人に達し08年の48万6398人から大幅に増えた。今回の会議では、受け入れを一定のスキルを持つ人に限るという“歯止め”をつけたが、今後、単純労働者の増加などにつながるのではと不安視する声は根強い。

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