パパ編集部員の育休エブリデイ

(6完)今しか経験できない刹那な時間 何ものにも代えがたい育休生活

SankeiBiz編集部

 半年間の育休生活はまさに光陰矢の如しで、自分でも驚くほどあっという間に終わった。妻からは、半年間の思い出をまとめた2冊のアルバムをサプライズでプレゼントしてもらった。表紙には「パパ育休ありがとう」の題字も添えられていて、なんだか感慨深いものがあった。子供の成長も間近で見ることができたが、それが嬉しい反面、半年の間にサイズが合わなくなった子供服を見ると、「もうこの服ともバイバイかな」と少し寂しくもなった。何はともあれ、2人の子供が半年の育休期間を健康で安全に過ごせた事が一番嬉しかったし、ホッとした。

 11月1日。半年ぶりに会社復帰した私にたくさんの上司や同僚から「おかえりなさい」と温かい言葉をかけてもらった。育休を取りやすい雰囲気を作ってくれた会社には感謝の気持ちでいっぱいだ。たくさんの友人や知人にも助けてもらい、気にかけてもらった。SankeiBizで連載コラムを執筆頂いているレーシングドライバーの木下隆之さんからは、奥さんで料理研究家である飛田和緒さんのレシピ本を頂いた。いろんな人から支えてもらい、「感謝」という言葉を強く意識した半年間でもあった。次は私が育休取得希望者をサポートする番だと思っている。もし同僚が悩んでいれば相談に乗り、育休申請に向けて背中を押し、不在の間は全力で業務をカバーするつもりだ。会社という大きな組織でこそ、助け合いの心が重要だと考えている。

 育児はこれから先の方が長い

 仕事には復帰したが、育児はこれから先もずっと続く。育休中は家事と育児をしながら自分一人の時間も確保するという二律背反の実現は非常に困難であったが、今後仕事に追われればワークライフバランスの舵取りはなおさら難しくなる。育児・家事・仕事をどれだけ上手に管理できるかは、私にとってこれから直面する課題であり大きなチャレンジだ。そんなときでも、今回育休を取得したことで学んだこと、例えばトラブルなどあらゆる可能性を先読みして複数の対策を講じるといったスキルを応用し、メリハリをつけ、要領よく効率的に仕事をこなすことで乗り切っていきたい。

 夫が育休を取るか取らないかは各家庭で決めることだが、3回目のコラムでも記したように育休を取得する権利は誰にでもある。もしあなたが育休を取れる環境にあるのであれば、ぜひ勇気を出して長期育休を取得してほしいと思う。子供とずっと一緒にいられる時間なんて、自分から手を挙げて育休でも取らない限りなかなか作れないのだから。そして、あなたが得られるものはわが子との時間だけではない。育休を終えて職場に戻ったあなたは、仕事との向き合い方もきっと変わり、これからの時代に求められるビジネスパーソンとなれるはずだ。

 最後に当コラムの執筆に賛成・協力してくれた妻と、素晴らしい時間を一緒に過ごしてくれた2人の子供に感謝したい。

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