フィンテック群雄割拠~潮流を読む

フィンテックで地銀は生まれ変われるか?(前編) ビッグデータを活用

甲斐真一郎
甲斐真一郎

 今回のエントリーでは、生活圏の人にとって、今ひとつイメージの沸きづらいお話ながら、これからの時代に知っておいた方がいいことについて、フィンテックという切り口から触れてみようと思います。

 そう、それが、今回のテーマでもある「フィンテックと地方銀行」です。実は、地方銀行は、これまでの日本の経済を語る上で欠かすことが出来ない存在でした。地方銀行は、地元企業や地元住民の地域経済の活動を支える重要な金融インフラの役割を担ってきました。ところが現在、あちらこちらのメディアで「地方銀行の経営が厳しい」ということが報じられています。

 一体、今、日本の地銀に何が起きているのでしょう? フィンテックという新しい発想は、この状況にどう向きあい、どう打開しうるものなのか? 

 この状況を対岸の火事としてではなく、日本全体の重要課題として考えてみたいと思います。

 地銀の経営が「厳しい」と言われている理由

 昨今、地方銀行がネガティブに語られるのは、地域経済そのものが、少子化・高齢化・人口減少によって鈍くなっており、市場規模自体も小さくなっていることが1つの要因に考えられています。また、日本銀行が導入したマイナス金利政策によって預貸金の利ざや(貸出利回りと預金原価(預金利回り+預金経費率)との差)が小さくなってしまったことも1つの要因と言えるでしょう。また、これまでの金融システム、金融ビジネスそのものを変えてしまうフィンテックなどの新しい動きが台頭したことにも関係があると考えられます。日本銀行も、4月中旬に出したリポート(金融システムレポート)では、今から10年後の2028年には、地銀の約6割が最終赤字になるという試算を弾き出しているのです。本当に驚きですね。

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