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台風被害の箱根に深い爪痕 紅葉シーズン迎え「観光支援」に期待高まる

 宮城県丸森町では、日本の棚田(たなだ)百選に認定された「大張沢尻(おおはりさわじり)棚田」に土砂が流れ込んだ。同町にある阿武隈(あぶくま)急行線あぶくま駅もホームの一部が流失。水を張った田植えの時期や黄金色の稲穂が揺れる秋には例年、多くの人が訪れるが、復旧の見通しは立っていない。

 東日本大震災の津波被害を経て今年3月に全線再開にこぎ着けた岩手県の第3セクター・三陸鉄道は、土砂崩れなどで全線163キロのうち約113.7キロが不通に。沿線では同県釜石市でラグビー・ワールドカップ(W杯)が開催された効果などで観光客が増加し、今年度は4年ぶりの単年度黒字が見込まれていた。来年3月末までの全線再開を目指すが、先行きは不透明だ。

 一方、9月の台風15号、10月の19号、21号と3つの災害に見舞われた千葉県では、11月に入り各地の観光施設が次々と営業を再開。関係者は「足を運んでもらうことが一番の復興・復旧になる」と話す。

 こうした状況を受けて政府は、被災地を訪れる観光客を対象に、1人1泊当たり5千円の旅行代金を割り引く「ふっこう割」を導入するなど、一連の豪雨支援に約1300億円を充てる方針を固めた。

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