趣味・レジャー

5つの世界遺産見渡せる絶景 活気づく奈良・明神山

 百舌鳥・古市(もず・ふるいち)古墳群(堺市など)が今年7月に世界文化遺産に登録され、奈良県王寺町がにわかに活気づいている。同古墳群を含む「5つの世界遺産を見渡せる絶景スポット」として、町の西端に位置する明神山(みょうじんやま、約274メートル)を大々的にPR。山頂には桟敷デッキを新設、「世界遺産ビュー」と銘打ってパンフレットも新装するなど、登山客や観光客を呼び込もうとしている。(藤木祥平)

 明神山は王寺町と大阪府柏原市の府県境にあり、山頂からは古都・奈良の街並みや大阪の市街地はもちろん、好天なら明石海峡大橋まで見渡せる。これまで法隆寺地域の仏教建造物▽古都奈良の文化財▽古都京都の文化財▽紀伊山地の霊場と参詣道-といった世界遺産が眺望できるのが“売り”だったが、百舌鳥・古市古墳群が加わったことで、5つの世界遺産を一望できることになった。

 町では、百舌鳥・古市古墳群の世界遺産登録を絶好機ととらえて7月末、明神山のパンフレットを新装した。山頂から見える四方の景色を写真付きで丁寧に解説し、折りたたむと山のフォルムになる。パンフレットを製作した町地域交流課の学芸員、岡島永昌さんは「山頂から見える360度の景色を可視化することにこだわった。パンフレットを持参し、絶景を楽しんでほしい」。JRと近鉄の王寺駅などで配布され、反響は上々という。

 山頂には今年4月、テーブルや椅子を設置した新たな桟敷デッキも設けられたばかり。7月には、プロポーズにふさわしい「恋人の聖地」にも選定された。

 気温の下がる今の季節は紅葉が見頃で、元旦に初日の出を見るスポットとしても人気。麓にある鳥居から山頂のデッキまでは約1・8キロで、約40分と比較的短時間で登れる手軽さも魅力だ。

 月平均登頂者は約6千人だが、町の担当者はさらに多くの人の登頂を期待しており、「若い人にも歴史愛好家にも登ってもらいたい」とアピール。古墳時代研究の第一人者で、大阪府立近つ飛鳥博物館の白石太一郎名誉館長は「奈良盆地と大阪平野の両方を望むことができるのは明神山だけ。山頂からの景色を見ながら、古代に思いをはせてほしい」と話している。

Recommend

Biz Plus

Ranking

アクセスランキング