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東京バレエ団「くるみ割り人形」 37年ぶりの衣装、豪華装置を新製作

 東京バレエ団の新制作「くるみ割り人形」公演が東京、神奈川、京都の3都市で行われる。斎藤友佳理芸術監督の総指揮の下、演出・振り付けを改訂、衣装・舞台装置も新調された。今年、創立55周年を迎えた同バレエ団の記念プロジェクトのハイライトとなる。

 同バレエ団で「くるみ割り人形」を初演したのが昭和47年。その後、57年にニコラ・ブノワによって装置や衣装が一新されたが、今回、37年ぶりのリニューアルとなる。

 東京バレエ団にとって「大切な作品」と語る斎藤芸術監督は新制作にあたり、演出にオリジナリティーを出すため「クリスマスツリーの中で、すべての出来事が起きているようにしたいと思った」という。少女マーシャがツリーを登りながら、頂点のお菓子の国を目指すという新設定になった。

 新しいデザインによる衣装や豪華な装置は、バレエの本場ロシアの計6カ所の工房で製作された。装置は搬送が遅れるなどして、実際に日本に到着したのが、初演まで1カ月を切った11月下旬だったという。

 マーシャ役の川島麻実子(まみこ)さんは、「周りに見守られながら、好きな人と出会い、少女から少し大人へとだんだん成長していく。そんな温かい雰囲気が伝われば」と話す。

 くるみ割り王子役の柄本弾(つかもと・だん)さんは「新制作版は、王子もマーシャと一緒に成長していくという表現を求められている上、テクニック面でも今までやったことのない高難度のものが入っていて、すごくやりがいがある」と意気込んだ。

 東京文化会館で13~15日、ロームシアター京都で22日、横須賀芸術劇場で24日、公演。問い合わせはNBSチケットセンター、03・3791・8888。(水沼啓子)

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