いっしょに

(下)介護職場で日勤と夜勤を分離 仕事も家庭も充実

 介護の仕事はやりがいもあり、楽しいけれど、夜勤や泊まりができない-。子育て中の介護職にはそんな悩みがつきまとう。事業所側も、職員が結婚や出産で辞めてしまうのは悩みの種。仕事を続けてもらうにはどうするか。業界の常識を破り、日勤と夜勤を完全に分けた法人もある。

夕方5時に職場を出る

 東京都町田市の社会福祉法人「合掌苑」の職員で介護福祉士の冨澤明日香さん(31)は、2歳の女の子のママ。特別養護老人ホーム(特養)で日勤の時短勤務で働き、遅い日でも夕方5時には子供を迎えに行く。「気持ちを切り替えて、夕方以降は家事に専念できる。この働き方がなかったら、どうしていたか…」と言う。

 特養や介護付き有料ホームといった入所施設には、朝まで働く介護職が必須。そのなかで合掌苑は、勤務を日勤と夜勤に完全に分けた草分けだ。「日勤」は朝7時からの早番、標準、遅番があり、遅番が午後9時まで。午後9時~明朝7時は「夜勤」のスタッフが働く。日勤職員を、夜勤のシフトから解放したのだ。

 マネジャーの森田健一さんは、「新卒で就職する人は女性が圧倒的に多い。結婚や子育てでライフステージが変わっても、キャリアを継続できる仕組みを作りたかった」と言う。

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