コロナ その時、

(20)2020年8月17~31日 首相異変で緊迫、米では死者17万人に

 異変は「真夏の新学期」とともに始まった。お盆休み明けの2020年8月17日、一部の小中学校では夏休みを短縮して授業を再開。同日、安倍晋三首相(当時)が東京・信濃町の慶応大病院で診察を受けていた。新型コロナウイルス対応で揺れる国政は一気に緊迫の度合いを深めていく。

 感染収まらぬ中、首相辞意 イベント制限継続/日米でトップ選挙戦

 浜松市で国内史上最高タイの気温41.1度を観測した8月17日。横浜市など一部の小中学校では、新型コロナウイルス感染拡大で生じた遅れを取り戻すため授業を再開した。子供たちからは「コロナの影響でプールに行けず、夏休みを楽しめなかった」と残念がる声も聞かれた。

 同日、安倍晋三首相が慶応大病院で受診した。診察は約7時間半にもおよび、まっすぐ私邸へ戻った。6月の検診で持病の潰瘍性大腸炎再発が確認され、公表せず執務を続けたが、7月中旬以降は明らかに足取りが重くなっていた。日本武道館での全国戦没者追悼式で話したある議員は「顔が黒ずみ、体調が悪そうだった」と振り返る。

 首相の心身をむしばんだ原因が、持病に加えて新型コロナ対応だったことは間違いないだろう。1月以降連日、コロナとの戦いの先頭に立ち、同時に未曽有の落ち込みとなった経済の再生策に忙殺された。

 しかし、一向に感染の収束は見えず、8月17日に内閣府が公表した4~6月期の国内総生産(GDP)速報値は、年率換算で前期比実質27.8%減となり、四半期で戦後最悪となった。

 首相は、連続在職日数が2799日で佐藤栄作氏を抜いて歴代単独1位となった24日、再び慶応大病院で受診。その4日後には臨時記者会見で辞任の意向を表明し、最長政権に自ら幕を引いた。

 都、時短要請を延長

 「現下の最大の課題であるコロナ対応に障害が生じることはできる限り避けなければならない。この1カ月程度、その一心だった」。会見でそう振り返った安倍首相は、辞任表明に先立ち、秋以降のインフルエンザ流行期に備えた新たな対策パッケージの取りまとめを指示していた。

 7月下旬に「第2波」のピークが到来したとみられるコロナ感染は8月中旬以降、減少傾向にあった。一方で、政府は8月24日、同月末までとしていた大規模イベントの人数を5000人までとする制限措置の9月末までの継続を発表した。

 東京都の小池百合子知事は8月27日、臨時記者会見を開き、酒類を提供する飲食店とカラオケ店への営業時間短縮要請を東京23区に限って9月15日まで延長すると表明。知事は「会食時に長時間の飲食、飲酒、大声、至近距離での会話はしない。これはもはや『新しい日常』におけるマナーだ」と強調した。

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