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変異種、静岡4人目確定も「現時点で県内拡大ない」接触範囲特定で

 新型コロナウイルス英国型変異種への静岡県内4人目の感染確定を受け21日夜、静岡県も緊急会見を行った。県疾病対策課の後藤幹生課長は、今回の60代女性はすでに判明している感染者の濃厚接触者で、接触範囲が分かっていることなどから「この4人をもって、現時点で県内で変異株の拡大はないと考える」との見方を示した。その上で「感染力は強いとされるが重症化しやすいというデータはない。感染拡大対策はこれまでと変わらない」と、県民に改めてマスク着用や消毒、人との距離の確保など、従来の対策を徹底するよう求めた。

 厚生労働省も、今月上旬以降に静岡県内で感染確認された約40人分のウイルス検体を国立感染症研究所でゲノム解析したところ、今回の60代女性以外に変異種は検出されなかったとして「現時点で、変異種の面的な広がりがあるとは考えていない」としている。

 静岡県によると、60代女性は県内3人目の変異種感染者である60代男性の濃厚接触者で、これまでの3人と同様、海外渡航歴はない。症状は軽く、現在は自宅療養中という。

 後藤氏は、60代女性は不特定多数と接触しておらず、新たな濃厚接触者もいないため、この2人のルートからのさらなる感染拡大はない、と強調した。「変異種感染者の濃厚接触者であり、(事前の)変異種検出用PCR検査で陽性だったので(国での)感染確定は想像しており、前回のような驚きはない」と受け止めた。

 静岡県は、県内在住者の変異種感染疑いを受けて同一地域に住む人の約40検体を国側に送付しており、その中から県内3、4人目となる60代男性と今回の60代女性の変異種感染が確定した。

 県はまた、変異種の感染状況確認のため国から求められている陽性者の全検体提出要請に対し、21日までに最近採取した約10検体を送付したと明らかにした。

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