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粋な和の空間と伝統的なイタリアン ザ・リッツ・カールトン京都 ラ・ロカンダ

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粋な和の空間と伝統的なイタリアン ザ・リッツ・カールトン京都 ラ・ロカンダ

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“盛り付けは美しく、組み合わせは伝統的に”というラ・ロカンダのモットーが具現化された「シャラン産鴨腿肉(ももにく)のラビオリ_アーモンドクリームソース」  【京都うまいものめぐり】

 今年2月7日、二条大橋西側の鴨川沿いに開業した最高級ホテル、ザ・リッツ・カールトン京都。名門で知られたホテルフジタ京都の跡地に登場し、眼下に鴨川、見渡せば東山が広がるという京都随一のロケーションでも話題を集めているが、そんなホテルの1階にお目見えしたイタリア料理の「ザ・リッツ・カールトン京都 ラ・ロカンダ」は、イタリアン激戦地の京都でも群を抜く格式とクオリティーを誇っている。和とイタリアン、そしてデザートにはこだわりのフレンチと、国際都市・京都らしい贅(ぜい)を尽くした粋なひとときを堪能できると既に地元の食通を唸らせている。

 一歩店内に足を踏み入れるとまさに日常と隔絶された異空間が広がっていた。高級感ただようゆったりしたダイニング(108席)には、藤田財閥の創始者で明治期の実業家、藤田傳三郎の京都別邸「夷川(えびすがわ)邸」を移築した書院造のプライベートルームをはじめ、おしゃれなバーカウンター(10席)なども。

 さりげなく和とイタリアンを融合した空間は、着席しただけで俗世を忘れさせてくれるが、料理の方もこの贅沢なひとときを盛り上げる逸品ぞろいだ。

 既成概念を変える繊細な味わい

 ナポリ出身のヴァレンティーノ・パルミサーノ料理長は「本物のイタリア料理を提供するよう心がけています。イタリア料理といっても、例えばナポリはとてもヘビーだったりと、地域によって味が異なっていますが、われわれが提供するのはすべてのレシピ、すべての味が伝統的なイタリア料理です」と胸を張る。

 早速、その自慢の料理をいただいた。まずは「的鯛のソテー カリフラワーのクレーマーと茸のオイルマリネ」。「的鯛は私の好きな魚の一つですが、フライにするのは好きではないのでソテーに。的鯛とカリフラワーのクリームの白色がクリアでエレガントな印象を作り出しています」(料理長)。とにかく的鯛の上品な味わいと舌触りが絶品だ。

 続く「シャラン産鴨腿肉(ももにく)のラビオリ アーモンドクリームソース」はかわいい円形のラビオリが印象的な視覚的にも驚きに満ちたメニューだが、料理長によると「鴨はフレンチの印象が強い食材ですが、これをイタリアンのコンセプトで調理しました。有名なシチリア産アーモンドを使ったのは妻のアイデア」とのこと。

 確かに鴨肉とアーモンドのソースとの相性は絶妙。パスタやラビオリの概念を変えるような繊細な味わいに感嘆させられる。

 日本でここだけのデザート

 「熟成米アクエレッロのブラータチーズリゾットと色々な海のテイスト」は、その名の通りリゾットなのだが、7年熟成させたイタリアのカルラロー米と、モッツァレラよりミルキーなブラータチーズを使い、底にはタコのトマト煮込みソースが敷かれている。

 「イカやホタテなどを乗せた日本人好みの海鮮リゾットに仕立てました。トマトパウダーの縦線は底からタコが出てきますというお知らせです」と料理長。酢発酵のバルサミコではなくブドウのシロップを発酵させたSABA(サバ)を使った「ミックスハーブと彩り野菜 ぶどうの濃縮シロップSABAのアクセント」も素晴らしい。

 そしてデザートはフランスの有名ブランド「ピエール・エルメ・パリ」のスイーツ。「レストランでこの味を楽しめるのは日本でここだけ」とパティシエのレジス・ドゥマネ。ムース、ジュレ、サブレ、アイスなどすべてがレモン風味というレモン尽くしの「アンフィニマン シトロン」やおしゃれでかわいい絶品シュークリーム「シューミニュ」も衝撃的なおいしさ。

 “今まで食べてきたイタリア料理は何だったのか”と誰もが戸惑うだろう…。(文:岡田敏一/撮影:恵守乾(えもり・かん)/SANKEI EXPRESS

 ■ザ・リッツ・カールトン京都 ラ・ロカンダ 京都府京都市中京区鴨川二条大橋畔 ザ・リッツ・カールトン京都1階。(電)075・746・5555。営業時間はランチが午前11時30分~午後2時30分、ディナーが午後5時30分~10時。無休。ランチは平日3900円~、土日が5500円~。ディナーは10000円~。チーズコーナーやデザートコーナーも併設。

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