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「F-35」vs「A-10」 性能比較試験だけで決着が付くのか?

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「F-35」vs「A-10」 性能比較試験だけで決着が付くのか?

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 量産が始まったばかりの米国の最新鋭ステルス戦闘機「F-35」に対し、40年以上前に試作機が初飛行した地上攻撃機「A-10」が、生き残りをかけて真っ向勝負することになった。A-10の寿命が近づいていることなどに加え空軍と陸軍、国防総省の思惑がからんだ結果、「実際の戦闘状況を再現して両機の性能比較試験を行う」(米国防総省)ことが決まったのだ。(岡田敏彦)

 近接航空支援(CAS)専用機

 F-35は日本でも航空自衛隊への導入が決定した最新鋭ステルス戦闘機。レーダーに捕捉されることを防ぐため、レーダー電波の反射を極小とする外形と塗装を取り入れた。通常は翼の下に吊す爆弾やミサイルも電波反射の原因となるため、機内(ウエポン・ベイ)に内蔵した。敵に見つからずに敵を探知し、遠距離からミサイルを放って勝負をつける戦闘機だ。

 一方のA-10は全く性格が異なり、その存在意義は近接航空支援(CAS)にある。陸軍が敵の頑強な拠点や戦車部隊に遭遇した場合、無線で陸軍と連絡を取り合いながら、大量の爆弾で集中攻撃する。通常の攻撃機と異なる最大の特徴は、30ミリガトリング機関砲(アベンジャー)を搭載していること。

このニュースのフォト

  • GPS誘導爆弾「GBU-31」の投下テストを行うF-35。地上攻撃の能力が試される(米空軍HPより)
  • 30ミリ機関砲を試射するA-10(米空軍HPより)
  • 飛行前点検を行うA-10(米空軍HPより)
  • 飛行状態でも半分露出しているA-10の主輪。不時着に対応した工夫だ(岡田敏彦撮影)
  • A-10の主武装の30ミリ砲(アベンジャー)。F-35に対し大きなアドバンテージだと評価する意見もある(岡田敏彦撮影)

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