SankeiBiz for mobile

新パナマ運河が開通 積載量3倍の船も通航可 LNG運搬に期待

記事詳細

新パナマ運河が開通 積載量3倍の船も通航可 LNG運搬に期待

更新

 【ワシントン=小雲規生】太平洋と大西洋を結ぶ国際海運の要衝パナマ運河で26日、拡張工事を終えた運河を最初の船が通航し、祝賀式典がパナマで行われた。第1号船は中国国有の海運大手、中国遠洋運輸集団(コスコ・グループ)の大型コンテナ船で、大西洋側の新たな「アグアクララ水門」から運河に入り、太平洋側の「ココリ水門」に到達した。

 パナマは拡張工事に約54億ドル(約5500億円)をかけ、従来の約3倍の積載量の船が通航可能になった。米東海岸とアジアの貿易ルートとして、北米大陸の陸路やエジプトのスエズ運河を通るルートとの競争力を強化する狙いがある。

 なかでも米国産液化天然ガス(LNG)をアジア市場に輸出する大型船のルートとして期待されている。

 大西洋と太平洋を結ぶ海運ルートをめぐっては、中国企業が中米ニカラグア政府との間で運河を建設する計画を進めている。

 祝賀式典には、パナマと国交を結ぶ台湾の蔡英文総統らが出席。バレラ大統領は「パナマにとり本日は歴史的な一日だ」と祝辞を述べた。

このニュースのフォト

  • 26日、パナマ運河の通航を開始した中国のコンテナ船と歓迎する市民ら(共同)
  • 26日、パナマ運河の「アグアクララ水門」を通航する中国のコンテナ船(AP)

ランキング