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事業の分離・独立を無税に 政府・与党、企業「攻めの経営」後押し

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事業の分離・独立を無税に 政府・与党、企業「攻めの経営」後押し

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 政府・与党は2017年度税制改正で、企業が特定の事業部門を独立した新会社として切り出す際の課税をなくす方針であることが、10日分かった。企業の機動的な事業再編を税制で支援し、人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)など有望事業の成長につながる攻めの経営を後押しする。

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 来月まとめる17年度税制改正大綱に詳細な仕組みを盛り込む方向で、与党の議論を経て最終決定する。

 事業再編に対する新たな税制措置は、企業が特定の事業部門や子会社を独立させ、新会社の株式を既存の株主に分配する「スピンオフ」という手法の再編が対象だ。現行ではスピンオフは事業売却と見なされる。新会社に移転した土地や設備などの資産には、時価と簿価の差額分だけ切り出し元の企業が譲渡益を上げたという解釈になり、法人税が課される。企業には成長が見込みにくい事業を切り出して本体の有望事業に経営資源を集中させたり、逆に有望事業を独立させ迅速な意思決定で成長を促すなど、スピンオフへのニーズはある。しかし、課税が足かせとなっており、実施する企業の数は多くない。

 このため、移転する資産に対する譲渡益に税金の支払いを後回しにすることができる「課税繰延」を適用する。課税は分離・独立時には発生せず、新会社がその資産を実際に譲渡するまで猶予される。適用には新会社で事業を継続することなど一定の条件をつける。

 一方、現行ではスピンオフで新会社の株式を分配された株主に対しても、切り出し元から配当を受けて新会社の株式を買ったと解釈され、所得税が課される。ここでも課税繰延を適用し株主が実際に譲渡益を得るまで課税を猶予する仕組みにする。

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