金正男氏殺害で日本人の北朝鮮旅行が増加 「恐ろしさを知らない」と元赤旗平壌特派員が絶句
更新観光気分で行く場所ではない
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大手検索サイトで「北朝鮮旅行」と検索すると結果は2480万件以上に。旅行記のブログなども散見されるが、北朝鮮は日本人拉致や大韓航空爆破事件、核ミサイル開発やテロ事件、さらには住民への人権弾圧など、「ならず者国家」だ。そんな国になぜ行くのか。
「平和な日本で育ち、北朝鮮の怖ろしさを知らない者ならではの行動」と指摘するのは、ジャーナリスト、萩原遼さん(80)だ。萩原さんは新聞「赤旗」の元平壌特派員で、北朝鮮の圧政の実態に気づき国外追放になった。
「13歳だった横田めぐみさんが拉致されてから、40年近くにもなる。拉致被害者は何十年も帰りたくても、帰れない。日本人妻も同様だ。すぐに里帰りできると、だまされて北朝鮮に送られた。その人たちのことを考えれば、観光気分で行ける場所ではないことは分かりそうなものだ」。
在日朝鮮人男性と結婚し1960年代の帰国事業で北朝鮮に渡り、10数年前に脱北した関西在住の日本人女性(77)には、北朝鮮に残した娘がいる。
「連絡を取りたくても取る手段もないし、会うこともできない。北と関係する人間の行き来は認めず、何も関係ない人たちにだけ門戸を開くなんて」と悔しさをにじませる。