国内

経団連、保護主義対策に民間外交推進 夏季セミナー閉幕 

 経団連は19日、「夏季フォーラム」の2日間の日程を終え、閉幕した。総括文書には「保護主義的な動きに対する民間外交の推進や財政再建、社会保障制度改革に注力する」ことを盛り込んだ。記者会見した議長役の岡本毅副会長(東京ガス相談役)は、「(経団連に新設した)『経済構造改革会議』を早期に開き、社会保障などの議論を積み重ねたい」と社会保障と財政健全化への道筋をつけることに意欲を示した。

 デジタル革新技術を使った新たな価値創造社会に向けた議論では、スイスの国際機関「世界経済フォーラム」の須賀千鶴・第四次産業革命日本センター長が講演。健康分野など日本が強みを持つ分野での成果実現には、「データ利活用のためのルールが欠かせず、個人情報保護を徹底しすぎる欧州案とも違うルール案を世界に提言したい」と経済界に協力を求めた。

 また、米中貿易摩擦の激化で、米国が中国を念頭に輸出管理規制や投資管理を強化していることに対し「米国で開発した先端技術を中国で展開できない可能性もあり、影響は避けられない」「グローバルな供給・調達網が分断しかねない」と懸念の声が相次いだ。

Recommend

Biz Plus

Ranking

アクセスランキング