国内

台風19号 各地で大規模洪水 北陸新幹線、車両センターも水没

 台風19号の通過に伴う猛烈な雨の影響で、長野県の千曲川や東京都の多摩川など各地の河川で堤防の決壊や氾濫が相次いだほか、土石流や崖崩れなどの土砂災害が起き、死者、行方不明者が出た。負傷者も多数に上った。孤立状態になる地域も多く、自治体から災害派遣要請が相次いだ自衛隊が活動するなど、救助活動が続けられた。

 長野市では、千曲川の堤防が約70メートルにわたり決壊し、住宅地で大規模な洪水が発生。同市内にあるJR東日本の車両センターでは北陸新幹線車両10編成が水没。北陸新幹線は通常、E7系19、W7系11の計30編成で運用しており、3分の1が被害を受けたことになる。下水処理施設も水につかり、復旧のめどが立っていない。

 千曲川の下流となる新潟県の信濃川も氾濫。栃木県佐野市では秋山川が決壊し、宮城県丸森町などでも川が氾濫、埼玉県川越市でも大規模に浸水した。長野、茨城、福島各県では川に架かる鉄道の橋が崩壊。東北自動車道や東名高速道路など複数路線で、のり面などが崩落した。各地で停電や断水も起きた。安倍晋三首相は13日、広範囲にわたる甚大な被害を踏まえ官邸に非常災害対策本部を設置した。

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