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就活面接解禁 オンラインで内々定 「コロナ後の人材」に期待も

 もちろん企業の中には「対面」へのこだわりもある。ある商社の担当者は「説明会などもネットだったため、学生が会社に来てもいない。入社する会社の雰囲気がわからない中で内々定を出すのは難しい」と打ち明ける。日本生命保険は学生との相談を踏まえ、オンラインや対面などの面接方式を検討していく。

 ただ、感染拡大でビジネスモデルの転換を迫られる業種も多い中、オンライン面接を全く実施しない大手企業はきわめて少数。例年6月1日に大手企業にリクルートスーツを着た学生が殺到する光景は今年は見られそうにない。

 リクルートキャリア就職みらい研究所の増本全所長は「最終面接までをオンラインとするケースはかなりの比率になるだろう」と指摘。「対面の面接では(学生の)雰囲気や印象なども重視されるが、オンラインでは言葉が重視され、論理的な思考ができているかが大切になる」としている。

 来春卒業・入社組の就職・採用活動は新型コロナで例年通りの進行は難しく、大和証券グループ本社が通年採用への切り替えを表明。パナソニックは選考期間を9月まで延長する。さらに業績悪化懸念が強まる航空業界ではANAHDに続き、日本航空も採用活動の中断に踏み切っており、日本の就活は大きな転換点を迎えている。

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