働き方ラボ

“立候補”して取引先から学べ! 自分を鍛えてくれる「顧客塾」のススメ

常見陽平

 カリスマ編集者と呼ばれる人と、盟友中川淳一郎と一緒に、本をつくったのも良い思い出だ。質の高いものをつくるための姿勢、丁寧なコンテンツづくりを学んだ。

 また、全国紙やビジネス雑誌のエース記者と向き合うことにより、強面の人たちに事実や論理で立ち向かう方法を学んだ。その後、著者となり様々な論者と対立することがあったが、当時、私が向き合っていた記者には猛者も多く、この頃に鍛えられた経験がその後に役に立った。

 人事担当者をしていた頃も、求人広告代理店の「すごい営業」と言われる人たちと仕事をする機会があり、鍛えられた。相手は圧倒的な知識をもっていた。いちいち勉強させて頂いた。

 このように、会社員は取引先によって鍛えられる側面があることを確認しておきたい。いわば「顧客塾」「取引先塾」なのだ。

 ビジネスパーソンに期待したい、立候補する勇気

 さて、春がやってくる。新しい期が始まる。人事シーズンでもある。異動や昇進・昇格などが気になる季節だ。

 この時期にもうひとつ、考えておきたいことがある。それは、自分を鍛えてくれそうな顧客の担当に立候補することだ。これは異動よりも容易なことだ。

 どの業界・企業にも登竜門的な取引先というものが存在する。歴代担当が出世するような顧客である。この春、自分を変えるために立候補してみないか?

 顧客、取引先から学ぶことができるのは、会社員の醍醐味だ。この春、顧客塾、取引先塾に入塾しよう。

【プロフィル】常見陽平(つねみ・ようへい)

常見陽平(つねみ・ようへい)千葉商科大学国際教養学部専任講師
働き方評論家 いしかわUIターン応援団長
北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。リクルート、バンダイ、クオリティ・オブ・ライフ、フリーランス活動を経て2015年4月より千葉商科大学国際教養学部専任講師。専攻は労働社会学。働き方をテーマに執筆、講演に没頭中。主な著書に『なぜ、残業はなくならないのか』(祥伝社)『僕たちはガンダムのジムである』(日本経済新聞出版社)『「就活」と日本社会』(NHK出版)『「意識高い系」という病』(ベストセラーズ)など。

【働き方ラボ】は働き方評論家の常見陽平さんが「仕事・キャリア」をテーマに、上昇志向のビジネスパーソンが今の時代を生き抜くために必要な知識やテクニックを紹介する連載コラムです。更新は原則隔週木曜日。

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