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業界や領域で多様化する働き方を表彰

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 総合人材サービスのパーソルホールディングスは、さまざまな業界や領域で多様化する働き方をしている「グッドワーキスタ」を表彰する「PERSOL Work-Style AWARD~はたらいて、笑おう。~」を12日、東京・汐留のコンラッド東京で開いた。

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 平成が終わろうとしているなか、この30年の間に「終身雇用」という概念は崩壊し、副業が解禁されるなど働く環境は大きく変わった。今年は外国人材の受け入れ拡大が始まるなど、さらに働く環境が大きく変わる節目になると言える。このように働き方が多様化する中、本アワードでは、独自の「はたらく」を通じて自分自身が“成長”し魅力的な“笑顔”を体現していることに加え、その笑顔を通じて他社の成長や笑顔に貢献した人をグッドワーキスタと定義し、「シニア」「匠」「国際」「ふるさと」「女性」「U-30」「急成長」の計7部門8人のグッドワーキスタが表彰された。そこで今回、グッドワーキスタのふるさと部門に選ばれた「テラスオフィス」の田村寛社長に、仕事のやりがいや働き方などについて聞いた。

地域外から人を呼び込むことで再生を

 --ふるさと部門は、多様な施策やアイデアで、地方の活性化に成功した人に贈られる賞です。現在の仕事内容は。

 田村 不動産の管理が中心です。東新潟市場協同組合からシャッター街となっていた旧沼垂市場を買い取り、「沼垂商店街」として一括管理しています。せっかくいい場所なのにこのまま廃れてしまうのはもったいないと思い、2010年に惣菜店「ルルックキッチン」をオープンしました。その後、賛同者を集めて3店舗でイベントを開催するなどしていくうちに、この場所で店を開きたいという声が多く集まり、シャッター商店街を改装して沼垂商店街として再生プロジェクトをスタートしました。現在では、当時の空き店舗はすべて埋まり約30店が軒を連ねています。

 --シャッター街と化していた旧沼垂市場通りを空き家ゼロの「沼垂テラス商店街」へと復興させるなかで苦労した点は何ですか。

 田村 社会構造が変化していく中で、地方では大型スーパーが県道などに出店するので市街地の再生は難しいです。差別化できる商品を販売するなど、店舗に特徴を持たせないと足を運んでくれません。こうした状況は東京の商店街でも同じです。このためプロジェクトでは、沼垂商店街にしかない雰囲気や商品を軸に、地域外から人を呼び込むことで再生を図りました。不動産管理事業なので、権利関係の調整も苦労しました。

 --現在の仕事でどんなところにやりがいを感じますか。

 田村 これまでの事業活動が、多様な働き方を模索している若い人の共感も得ました。事業として成功するかどうか未知数で不安もありましたが、今、若い人が一生懸命働いている姿を見たり、またそれが地域の活性化に大きく貢献していることです。

 --授賞式のスピーチで「『住んでよし、訪れてよしの新潟県』を沼垂から体現していきたい」と語った田村さんですが、今後の目標は。

 田村 全国の人に沼垂を知ってもらうために努力をしていきたいです。月1回、第1日曜日に開くイベントには毎回、1500-2000人が訪れます。こうした活動をさらに強化して、さまざまな人に街に訪れてもらい沼垂が「住みたい街」としてつながっていけばと思っています。

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  • グッドワーキスタのふるさと部門に選ばれた「テラスオフィス」の田村寛社長

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