■気鋭の落語家による人生相談
「朝礼のスピーチが苦痛です」の相談に「自由すぎるって、きついんだよ」と応じる。テーマやルールがないから取っ掛かりがない。天気やあいうえお作文など、自ら縛りを定めて話すことがうまくいくコツだ、と説く。
21人抜きで真打ちに昇進した気鋭の落語家がウェブマガジンで答えた人生相談。一人話芸でなく、聞き手との掛け合いがリズミカル。“マクラ”で始まり、写真で締めくくる構成も凝っている。「自宅なのに居場所がありません」「平成が終わろうとしています」など相談は全22。冒頭の答えに反し、自由すぎる発想と言葉にあふれた一冊。(小学館、1500円+税)