働き方

仕事中の「30分の昼寝」で、パフォーマンスはどれほど変わるのか

 お盆休み真っただ中の日本。1週間ほどの休みを満喫している人も多いだろう。

 筆者は以前、大型連休の際に、日本を訪問していた外国人たちと少しばかり国内旅行を楽しんだことがある。その中の1人、医師であり弁護士でもある知人は、旅行中も時間をとっては仕事関係のレポートを読み続けていた。彼いわく、それが日常であるという。そんな彼にどうしたらそれほどの情報を吸収できるのかと尋ねてみた。

 彼は根本的に勉強が好きだと言いながら、「昼寝は大事だね」と言っていた。できる限り、昼寝はとるようにしているという。

 そこで、お盆といっても休みはないというビジネスパーソンや、旅行や帰省先から自宅に戻る人たちなど、皆さんに「昼寝」の重要性についてあらためて知ってもらいたい。

 日本でもその利点は話題になってきたが、海外でも同じだ。「Nap」つまり、昼寝をすることのベネフィットについては、世界的にも広く語られている。仕事の効率だけでなく、勉強や長時間の運転のような日常の動作まで、昼寝がいかに有効なのか考察してみよう。

 慢性的な睡眠不足の国・日本

 英BBCはつい最近、同社のWebサイトで、「慢性的な睡眠不足の国家である日本--。いくつかの会社では、昼食後の昼寝を導入することで、この問題を解決できるかもしれないと考えている。『昼寝』は広がるだろうか」という記事を掲載した。

 その記事では、OECD(経済協力開発機構)の統計を紹介している。それによれば、米英仏中などを含めた全体の一晩の平均睡眠時間は8.3時間だが、日本人は世界で最も睡眠時間が短く、一晩で約7.3時間しか寝ていない。

 もととなった統計に当たってみると、韓国は7.85時間、メキシコは7.9時間、デンマークは8.1時間、スウェーデンは8.5時間。長いのは、南アフリカの9.2時間、エストニアの8.8時間。要は、日本人は睡眠時間がとにかく短いということである。

 そんな日本でも、昼寝を導入しようとする会社が増えているらしい。BBCでは、そんな会社の一つとしてGMOインターネットグループを取り上げている。同社は社内に「昼寝スペース」を設けており、多くの社員が利用している。

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