社会・その他

災害支援団体コロナで工夫 オンライン会議に後方支援

 九州の豪雨被害で活躍が期待されるボランティアだが、新型コロナウイルスの感染拡大で支援活動のあり方も変わってきている。独自のネットワークと災害対応のノウハウを持つNPO法人などの災害支援団体は、オンラインを駆使して被災地のニーズを把握しつつ、まずは物資を調達するなどし、現地を訪れるタイミングを図っている。

 災害が発生すると全国から支援団体が現地入りし、物資を被災者に渡したり、避難所運営のノウハウを現地に伝えたりするのが定石だった。だが、新型コロナ禍で活動方法が変化した。ボランティアがこぞって集まっては「密」が生じてしまう恐れがあるのだ。行政側の判断により、県外からのボランティアを受け入れていない自治体もある。

 このため複数の支援団体は、熊本県などに大雨特別警報が発令された4日以降、オンラインの会議システムを使い、同県や県社会福祉協議会との間で被災状況を確認したり、現地のニーズの把握に努めたりしている。

 災害救援を行う団体で構成するNPO法人「全国災害ボランティア支援団体ネットワーク」の栗田暢之代表理事(55)は「直接力になりたいが、現地入りの準備と並行しつつ、いまは被災地へ送る物資をそろえるなどの後方支援に徹したい」と話した。(入沢亮輔)

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