CAのここだけの話

CA流「外出禁止」の満喫法 せっかくの日本便、美味しい外食も買い物もダメ!?

石徹白あかね
石徹白あかね

 SankeiBiz読者のみなさんだけに客室乗務員(CA)がこっそり教える「ここだけ」の話。第97 回は中東系航空会社に勤務する石徹白あかねがお送りいたします。

クルーとお客様間の機内コミュニケーションは極力制限され、ギャレーにお客様をお呼びすることもできなくなりました。クルーは一体何をして時間を過ごしているの?

 感染防止の観点から、お客様との接触を極力減らすために、サービス内容をシンプルなものに変更をしたり、全身防御服のような格好で機内サービスをしています。

 以前であれば私自身、サービスが終わった後にはお客様をギャレーにお呼びして色々なお話をし、人生のお勉強をさせて頂いたり、旅行情報の交換をしたりしていましたが、ギャレーにお客様を呼ぶことができなくなった今、私たちクルーはクリエイティブに時間を過ごしています。

 マスクとゴーグルと防御服を着用したまま、今まで通りにクルー同士で色々お喋りをしたり、アナログに、紙と鉛筆を使って脳トレゲームをしたり(前回のフライトでは、一緒に働いていた私を含めたクルー3人全員がかなりの負けず嫌いで、延々と難解度マックスの数独をしていました)…。

 私は体を動かす事をやめられないため、お客様には見えない所で他のクルーを巻き込んでストレッチや筋トレなどもしています。まさかクルーが機内で運動をしているなんてびっくり思われる方もいらっしゃると思いますが、私が勤めるエアラインの活発な雰囲気は、コロナに負けずに維持されています。

今は滞在先で、ホテルから出ること、場所によっては自分の部屋から出ることも禁止されています。そんな外出禁止の意外なメリットとは?

 私のエアラインでは、世界各国に行って色々な経験がしたいから客室乗務員になった、というクルーがほとんどです。クルーたちは色々な国に行ったり、日本にフライトをした時には家族や友達に会ったり、美味しい日本食を食べに行くのが楽しみでした。コロナの影響で、今は滞在先では外出禁止、更に厳しい所では、ホテルの部屋から出ることすらできないのが現状です。

 私にとって、いや、日本人クルーにとって一番その影響が大きいのが、日本線をフライトした時です! 日本に来たのに外に出られないなんて、規制開始後、最初の日本線のフライトがスケジュールに入った時には辛いな、と思いました。美味しいお寿司を食べに行けない、外の新鮮な空気も吸えない、ショッピングにも行けない…。しかし、今ではなんと、意外にも私は日本の滞在をとても満喫しています!

 え、外に出られないのに? そうです、出られないからこそのこのリラックス感! 以前は、市街地に行くために翌朝早起きをしなければいけないプレッシャーからか、日本に着いた日の夜はよく眠れない時もよくあり、朝起きて時差ぼけで頭がはっきりしていなくても無理矢理外に出ていましたが、今ではそんなストレスもなし! 

 オンラインデリバリーを活用して、毎回大量のお野菜や豆製品、玄米などを購入するので、ショッピングは問題なし。そして、ドバイの家から筋トレグッズを持っていき、自分の部屋で筋トレをし、パジャマでカップケーキと共に日本でしか観られないNetflixの日本映画を観たりして、ホテル滞在を満喫して過ごしています。

以前は月に100時間程のフライトをしていたものの、今ではフライトは月に3本あるくらい。休みの日にはどう過ごしているの?

 私は今の地上生活が大好きです!(笑) レストランやバー、ビーチやプール、娯楽施設など、ほとんどすべてがソーシャルディスタンスを取り入れながらも稼働しています。

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