時代の人日本を面白くする企業

高橋秀幸氏

秀實社社長
高橋秀幸氏インタビュー(後編)

 知名度の高い大学を卒業して社会人になっても、期待に応えられないまま一生を終える人が少なくない。この現実を打破しなければ、本人にとっても、社会にとっても大きな損失だ。そんな強い使命感で、大学生を対象に仕事に対する志を育てる「次代人財養成塾 One-Will」(ワン・ウィル)を設立したのが、秀實社の高橋秀幸社長である。現在、大手企業の幹部養成研修事業でも高い評価を得るなど、人財育成事業に幅広く活躍し、情熱を注いでいる。背景には、運命の出会いをきっかけに人生を開拓した経験と、その経験から得た学びを社会に還元したいという強い思いがあった。(後編)

(2014年6月取材)

(前編はこちらから)


高橋秀幸氏

社長から一転、社員への降格人事

―「30歳で社長になる」という目標は、見事に達成されました。

 2008年のことでした。パチンコ業界に特化したコンサルティングファームから声をかけていただき、子会社の社長に就任することで、目標を達成したのです。しかしそれは、私の思い描いていた社長像とはかけ離れていました。社長といっても、私には裁量権が一切なかったのです。グループ内で意思の疎通が図れなかったことや、認識の不一致が続いたことも響き、8カ月後には、役員会で社員への降格を言い渡されました。理由は、会長が求める子会社の社長像にかなっていなかったからです。ショックでしたし、「周囲にどう説明しようか」など、恥ずかしさもありました。

 それでも翌日からは、一人のコンサルタントとして、現場の仕事に向き合いました。仕事には徹底的に取り組み、お客様にも支えられて売り上げが伸び続けていきました。3カ月で部長に昇進し、半年で子会社の社長に復帰しましたが、2年でそのグループを離れました。そして、2010年1月に創業しました。それが、秀實社です。

―いよいよ秀實社の設立ですね。手がける事業とは

 それまでの経験もふまえ、教育を基礎とした事業を展開しています。創業時より3年間は、成長意欲の高い企業や新興市場を中心とした上場企業の“人財育成”から“組織開発”といった研修事業を手がけてきました。4年目より、新卒採用の支援事業に力を入れています。その一つが、大学生を対象に「仕事への志」を育てる次代人財養成塾「One-Will」です。

 創業時からの3年間は資金もなく、生きていくのに精いっぱいでした。最初の契約は、会社設立より49日目です。相手は、日本でも数少ない訴訟支援事業をされている上場企業でした。私が最も苦しい時期に、研修費をいいただく形で、手を差し伸べてもらい、今でも感謝しています。

 当時はホームページもなく、オフィスも間借りでしたので、秀實社の社名で看板を掲げられません。辛かったのは、契約先がお礼状を送ってくださっても、宛先不明で秀實社に届かず、送り返されてしまうのです。もちろん今では、そんなことはありません。


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