SaaS~変革のプレイヤー群像

バックオフィス支援で導入10万社 企業のDXを裏側から効率的に支える (1/4ページ)

SankeiBiz編集部
SankeiBiz編集部

 コロナ禍に伴うリモートワークの拡大などを契機に、日本企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速してきた。菅義偉政権も官民のデジタル化を推進する構えで、こうした動きを追い風にできるかがSaaS(ソフトウエア アズ ア サービス、サース)企業には問われている。

 注目のSaaS企業を取り上げ、日本経済を変革するプレイヤーとしての可能性を探る本連載。今回はバックオフィス支援のSaaS「ジョブカン」を展開するDonuts(ドーナツ)の執行役員でジョブカン統括責任者の石山瑞樹氏にジョブカンシリーズ急成長の秘密を明かしてもらうとともに、企業のDX進展という潮流にあって、SaaSをどう普及させていく必要があるかなど、今後の展望を聞いた。

 Donutsはクラウドサービス、ゲーム事業などを手掛け、ジョブカンは最初のサービスリリースから10年を迎えて導入社数はシリーズ全体で10万社に達した。石山氏は2012年の入社で、ジョブカンシリーズをここまで育て上げた立役者だ。石山氏は「バックオフィス効率化と言えば、社内運用でもアウトソーシングでもジョブカンと言われるよう、全てのバックオフィス業務の負担を減らせるサービスにしていきたい」と、さらなる成長に意欲を燃やしている。

 成功の目安「T2D3」を大幅に超える成長

 ジョブカンシリーズはまさに急成長を遂げた

「シリーズが7サービスで、今年中に8つ目を出す予定。その7サービスの導入実績の合計は10万社となっている。最初の2年が10社程度で、その後は5倍、5倍、5倍、3倍、3倍、2倍、2倍、2倍というペースで伸びていて、成功の目安といわれるT2D3(3倍、3倍、2倍、2倍)を大幅に超えている。有料と無料を両方含んでいて、導入社数は有料に限っても万単位に達している。現在も1カ月当たり1000社以上コンスタントに有料でも入っている。導入希望のお問い合わせも5000社以上はいただいているという状態だ」

 WithコロナでSaaSをめぐる状況はどう変化したか

 「SaaS企業の時価総額が上がり続けていることからも分かるように、非常に期待されている領域だと感じる。また、クラウドという観点から見ても最近では大手企業や銀行などもAWS(アマゾン ウェブ サービス)を利用し始めたりと、オンプレミスからクラウドへの切り替えが進み、新たな時代がやって来たという印象がある」

 この状況で、ジョブカンシリーズはどんな影響を受けている?

 「トータルでいうとコロナ前も今も変わらないペースで伸びている。つまりプラスマイナス0の影響。理由は以下3パターンのニーズがプラスマイナス0だから、とみている。第一に、オフィスワーク系企業は出社不要や業務効率化の観点で、オンラインで作業完結できる方向で考える企業も多く、問い合わせも増えている。第二に、飲食、小売、観光業などコロナに影響を受けている企業は、そもそも仕事も減っているので、マンパワーでカバーできることも多く、効率化の優先順位は低い。かつ表面的なコストカットを行うのが優先で、解約や契約見送りも一部で発生している。第三に、同じく飲食、小売、観光業などで、2と矛盾する点はあるが、コストカットを実現するためにもシステムを導入しようという企業もある」

 導入企業の分布図は日本の縮図

 シリーズのサービス内容は?

 「全体では、採用から入社、退職というところまで、すべてできるバックオフィスサービスという世界観を持っている。3年後のビジョンとして、100人規模の企業であれば、バックオフィスを1人で回せるよう自動化するというコンセプトでサービスを展開している。具体的には、採用管理、労務管理、勤怠管理、給与計算、ワークフロー、経費精算、BPOの7サービス」

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