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ENEOSが目指す低炭素なまちづくり スマートシティベンチャーが後押し (2/3ページ)

三原悠輔
三原悠輔

 ドローン・空飛ぶクルマとEV蓄電池の交換サービス

 ドローンと空飛ぶクルマに関しては、将来的にドローンが発着できるステーションを構築し、災害対応や配送サービス、空飛ぶクルマによる移動サービスなどを通じ地域の様々な課題解決につなげていきます。この領域では設備点検ドローンを提供するセンシンロボティクス、空飛ぶクルマを開発するSkyDriveとパートナーシップ契約を締結しています。

 また、米シリコンバレーに本社を置くAmple社との協業により、EVの充電をガソリン車と同じように早く簡単に行える、EV蓄電池交換サービスの本格展開に向けた動きも進めています。既存のEV充電は長時間を必要とする点を踏まえ、ロボットを活用し、EV蓄電池を安く、早く、簡単に自動交換できるのが特徴です。常に新しい電池と交換されるため電池劣化を気にせずに利用することが可能です。

 クレジット化で脱炭素の街づくり

 CO2削減を新たな価値としてクレジット化しスタートアップなどへの投資を通じ地域の環境対策に貢献するなど、環境価値の活用による脱炭素の街づくりに向けた動きにも力を入れています。その一環としてCO2排出量を見える化するプロバイダー、ウェイストボックスと協業しています。

 今回は低炭素なまちづくりや地域の環境対策に貢献するベンチャー5社を紹介します。

 太陽光発電を可能とする道路

 「太陽光発電舗装パネル Solar Mobiway」と「リユースEVバッテリー」を組み合わせた分散型電源により、自律型エネルギーサービスを展開しているのがMIRAI-LABO(東京都八王子市)です。太陽光発電舗装を可能とするソーラー技術により道路でエネルギーを貯め、街路灯を灯したりできる点が特徴です。目指しているのはバッテリーを活用した「BaaS」(Battery as a Service)プラットフォームの実現です。1次利用はモビリティのバッテリー、2次利用として蓄電池にリユースし、最終的にはリサイクルを行いバッテリー資源へと循環させていきます。その展開のため、バッテリーサービスステーションも順次展開を目指しています。

 デリバリーに自動走行ロボットを活用

 エニキャリ(東京都千代田区)は、クイックデリバリーに特化したプラットフォームを運営しています。ビジネスモデルの特徴は注文の受付から配達指示などの管理、配達業務をニーズに応じてカスタマイズできる点です。配達機能を持たない飲食店や小売店から自社のデリバリー機能をより効率化したいと考えている企業に至るまで、最適なサービスを構築できます。また、ラストワンマイルのインフラ整備にも力を入れており、ENEOSと自動走行ロボットを活用した協業を進めています。

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