7日まで行われた衆参両院の予算委員会では多くの野党議員が毎月勤労統計の不適切調査問題を取り上げたが、厚生労働政務三役経験者も少なくなかった。勤労統計問題は旧民主党政権時代を通じた案件で、自らも過失を抱える中での追及は攻撃力を欠いた。
予算委で質問に立った政務三役経験者は、鳩山由紀夫政権で厚労相を務めた立憲民主党の長妻昭代表代行ら5人。野党側にも跳ね返りかねない問題とあって、不適切調査そのものの追及よりも、昨年12月の発覚後の厚労省の対応に矛先を向ける質問が目立った。
それでもバツの悪さは言葉の端々に表れ、長妻氏は「不正を把握できなかった。深く反省する」と断った上で質問を切り出した。
厚労相らの任命権者だった野田佳彦前首相も1月31日の衆院代表質問で「猛省」を表明し、記者団にこう心境を語った。
「『ボーっと生きてんじゃねーよ!』とお叱りを受けそうですから…」(松本学)