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これもひとつの「働き方改革」!? マッチョで脱貧困狙う“インド最強の村” (3/3ページ)

 最近では意外な職も見つかった。インド映画制作の中心地ボリウッドから、役者として村人を起用する例が出始めたのだ。印英字紙ヒンドゥスタン・タイムズは「警備員を生み出すことで知られたほこりっぽい村は、屈強な男優を求めるボリウッドの熱い求人の場となっている」と報じた。前出のタンワルさんも警備員として働くかたわら、インド映画のスター、サルマン・カーンの映画にレスラー役で出演。「夢のような時間だった」と振り返る。

 まさに筋トレが村の風景を変えたといえる。「かつては貧しくて病院に行く金もなかったが、今は病院が必要ないほど健康だ。そしてみんなハンサムだろう。すべて鍛錬の成果だ」と村出身の警備員、ラジュさん(50)は話した。

 貧困からの脱出

 インドは年7%を超える経済成長を遂げているが、貧困はなおも深刻だ。インド政府は人口の21%を貧困層と認定。世界銀行によると、7億人以上が1日3.2ドル(354円)以下で生活しており、貧富の格差も拡大する傾向にある。

 「インド全体から見れば、私たちは職が得られて極貧の村ではないかもしれないが、まだそれでも豊かとは言い切れない」と話すのは、100回のスクワットで汗を流したシンさん(25)だ。将来の夢は企業家だといい、そのための勉強も続けている。

 多くの村人は、生活が安定すれば、将来的に教育に回せる資金が増え、貧困から脱出できると考えている。シンさんは「そうした流れがうまくできていけばいい」としたうえで、「そのためにはまず体を鍛えるのがベストだろう」とコメント。腕立て伏せに臨んでいた。

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