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翼をください! 新人CAのとってもハードな訓練事情…涙を流すクラスメイトも (2/3ページ)

辰巳彩菜

 脱出の訓練では、モックアップという機体を再現した教室で実際に避難指示を叫ぶ練習があり、本気で叫びます。少しでも文言を間違えたり、声が出ていなかったり、恥ずかしがって笑顔を見せたりすると、教官から厳しい喝が飛んできます。

 スライドでの脱出や不時着水は実物のスライドを使って滑り降りたり、プールを使って脱出ラフトの訓練を行ったりします。また、消火訓練も、実際に炎が出るモックアップ(実物大の模型)で、防火マスクを被り消火器を使って行います。このとき、どこから火が出るか分からないのでかなり緊張します。また、暴れる乗客への拘束の仕方も、実際にクラスメイトと練習し実際に拘束します。

 これら全て、1つの項目が終わる度に実技テストがあり、それに合格しないと次のステップに進むことができません。とても厳しいですが、安全は客室乗務員が第1事項ですので、みな必死で勉強します。

フライトに体調不良はつきもの 「応急処置」訓練は英語で苦戦

 飛行機にはお子様からご年配の方まで様々なお客様が搭乗されます。何十人単位、あるいは、大きな機材であれば何百人単位のお客様が機内にはいらっしゃいます。当然、体調が万全で元気なお客様だけとは限りません。狭い機内、気圧の変化、疲れや乱気流による揺れ、または持病など、お客様が体調不良になる原因は数え切れません。

 私の経験上、フライト毎に少なくとも1人は体調不良を訴えられるお客様がいらっしゃいます。そんな時、機内というのは限られた空間・設備しかありませんし、体調不良のお客様が出る度ダイバート(当初の目的地以外の空港などへの着陸)するわけにもいきません。そこで私たち客室乗務員は、機内で起こりうる様々なメディカルケースに備え応急処置の訓練を受けるわけです。

 訓練では、機内で起こりうる様々な症状への処置を、軽いものだと傷の手当から、人工呼吸や心臓マッサージ、分娩補助など緊急度が高いものまで幅広く学びます。それらひとつひとつに処置規範があり、人形を使い実際に行い練習します。この分野は、処置を間違えると大変なことになりますので、間違えることは許されません。

 英語での専門用語もかなり難しく、全て暗記するのには苦労しました。また、機内に搭載されている薬の種類や処方規約も一通り暗記します。そして約1週間の訓練の後に、筆記試験と実技(心臓マッサージ・AED)試験がありこれを合格しないと次に進めないのです。

最も難儀した「サービス」訓練 泣いてしまうクラスメイトも

 さて、安全と応急処置の訓練を終えた後は、いよいよ「サービス」の訓練です。お客様にまた選んでいただける航空会社になるには、この分野で、競合他社との差別化を図りたいところです。

 サービスの訓練では、基本のお食事の出し方や、商品知識を学び、様々な状況を仮定したシミュレーションロールプレイングを行います。お客様のニーズは十人十色ですから、臨機応変な対応能力を培わなくてはいけません。教官やクラスメイトがお客様役になり、様々な台本で練習します。

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