経済インサイド

匠の技をデータと映像で継承、「アグリラーニング」に注目 (1/3ページ)

 農業従事者の高齢化で技術継承が難しくなる中、匠のノウハウ・技術を映像収録、データ化し、教材として活用してもらう「アグリラーニング事業」が注目されている。映像コンテンツ事業を手掛けるジャストフレーム(宇都宮市)は、同事業の第1弾として熟練梨農家の畑にカメラを設置し、研修生の募集を始めた。今後、全国の篤農家や産地のリーダーに参加を呼びかけるとともに、研修生を5年後に300人まで増やす。剪定や摘果、収穫といった作業の適期管理を学ぶなどして、高品質農産物の安定生産につなげる狙いがある。

 「大事なのは保水力のある土づくりと、ナシの糖度を上げるための枝の管理」

 同事業に賛同した門井果樹園(埼玉県加須市)の園主、門井源典氏(80)は、おいしいナシを収穫するためのこだわりをこう話した。

 秋に収穫が終わると、海藻やカニ殻など有機肥料や堆肥をふんだんに使って、栄養分が詰まった土づくりに励む。肥沃な土壌に根を張るナシの葉がまんべんなく日光を浴びることができるように枝の管理を徹底し、果実の糖度を上げる。また、古い枝や太く育ちすぎた枝を切り落とすなどして樹形を整える。この樹形管理こそが他園との違いを決定づける。高品質を追求するためには手間を惜しまず、現在のナシづくりの主流となる育成法を確立した。

 「日本一のナシ農家」といわれる技術の持ち主から指導を受けた、千葉県船橋市のナシ農家は「師匠の技術を使えば大きくて食味がいいナシがいっぱい収穫できる。もうかる」と話した。

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